Can you speak
姉がカナダ留学、期待に胸ふくらませて
私の姉は、20代の頃にワーキングホリデーでカナダへ行きました。
思い切った行動だとその時は妹心でただそう思っていました。
2年の海外生活を経て、ついに帰国の時を迎えまた時…
駅で待ち受ける、まさかの“別人”登場
姉がカナダで暮らしている間に
我が家は引っ越しをしてしまい姉は帰る家が分からない状況でした。
帰国の日、母が駅まで我が娘を出迎えに行き、
人込みの中でやっと姉を見つけました。
姉は帰ってきたところなのにスーツケースを引きながら、
なぜか切符を買おうとしているのです。
母は不思議に思い近づいてみると、それは全くの別人。
カナダに滞在中、太り過ぎてジーパンが破れたと姉から聞かされていた母は、
それ相応の覚悟をして待ち構えていた結果…
体格のよい全く知らない女性を我が娘と思い込んでしまったのです。
英語ペラペラかと思いきや
さて、肝心の英語力。
2年も海外にいたら流暢に英語を話すかと期待していた私たち。
しかし、返ってきた姉の口から出てくるのは――
「Togetherしようぜ」
みたいな簡単な英単語に日本語が付く昔で言うルー大柴状態。
海外経験=語学力アップとは限らないのかと思いましたが、
私は姉らしくて面白いとも思っていました。
母の一言が娘を刺す
しかし、呆れた母は我が娘にこう言ったのです。
「あんたは、何にも身につけんと、身ばっかりつけてきて!」
確かに、確かに。
海外生活で語学力は備わらず、体重はどんと増えた。
うちの母の言うことは明確です。
婚活にも必要なのは
この話は面白いからと人によく話すのですが、
この中に隠れている婚活にも通ずることがあるんです。
英語を話せない姉が今しかないと思い切った行動力。
英語は話せなかったとしても今居るところ以外の人脈ができ、
異文化に触れることで自分の感性や価値観など見つめることにもなった。
今しかできないと時期を逃さなかったこと。
自分で決めたことを実行に移したことで後悔なく前に進めたこと。
今見えているところだけではない視野が広がったこと。
その後、日本で就職して職場結婚しているのでお相手も得ましたね。
大事なのは自分に正直に行動すること。