情熱
一目惚れしないタイプの私
私は「ひとめぼれ」にはなりません。
すぐに心が燃え上がるタイプではなく、熱しにくく冷めにくい。
なかなか誰かを好きになることはありませんが、いったん好きになると、その気持ちは長く続きます。
まるで、じっくり温まる鉄のように、簡単には冷めません。
真逆の恋愛スタイルを持つ友人
一方で、私の友達は正反対。
すぐに恋に落ち、すぐに醒める。特に芸能人に対しては、ぼっと炎がついたかのような情熱を見せます。
「点火→爆発→鎮火」のスピードは驚くほどで、燃え上がる情熱は一瞬。
火が消えたらもう過去。まるで何もなかったかのように、振り返ることもありません。
一度だけ続いた「推し活」の炎
そんな彼女が、珍しく長期間燃え続けたことがありました。
彼女は何度も何度も劇場に足を運びました。
ある日、私もその映画に一緒に行くことに。
スクリーンに映る彼を見つめながら、きっと今、泣いてるんだろうな。
きっとこの笑顔にときめいているんだろうな。
そんなふうに想像しながら私も映画を楽しみました。
映画が終わってから確認すると、案の定、彼女の目には涙が。
心から感動し、心を奪われていたのです。
情熱が生活のすべてに現れる
彼の写真がスマホの待ち受けに。
カレンダーも、部屋の中も生活のあらゆるものが彼一色に染まっていました。
その情熱のすごさに、私はただただ感心するばかり。
その情熱で発電できるのでは?
ふと思いました。
もし、この情熱で発電できたらどれだけのエネルギーが生まれるのだろう?
何世帯分の明かりを灯すことができるのか。
もしかしたら、小さな町ひとつくらいなら余裕かもしれません。
「恋のかたち」は人それぞれ
私はゆっくりじっくり。
彼女は瞬間的に燃え上がり、激しく、潔く。
どちらが良いというわけではなく、それぞれが自分に合った「恋のかたち」を持っています。
その違いを面白く、時には羨ましくも感じます。
どんなかたちでも人を想う気持ちが大切なんですよ。